学会誌「香川学春秋」 創刊号

 創立10周年を迎え香川学会では、懸案であった学会機関誌として「香川学春秋」を創刊しました。

 香川学会は、まず自分たちの住んでいる地域を良く知って、住みやすい地域に育て上げて若いい人たちにも伝承していこうと2001年(平成13)、木村 等 元香川大学学長・香川大学名教授を会長に設立しました。

この間、地域をテーマにした講演会や会員による研究発表など15回の学会を一般の方々にも開放して開催してきました。

 折しも本年は、本四架橋によって廃止になった国鉄宇高航路の就航100周年、また県人小西 和が「瀨戸内観論」を著してから100年、瀬戸内国際芸術祭もトリエンナーレとして7月19日に開幕するなど、瀬戸内海も賑わいそうです。

さて、創刊号には昨年秋、旧善通寺偕行社大広間で開催した第14回学会シンポジウム「うどん物語」の基調講演、シンポジウムの概要を掲載しました。

うどんは、どのように讃岐に伝わってきたか?記録にはどの様なものがあり、口伝、伝説など、基調講演とうどんには一家言ある4名のパネリストによる意見発表です。当日のおまけは参加者にふるまわれた乃木将軍が兵隊食と考案した伝説の乃木うどんで、レシピも紹介されました。

創刊号の目次は次の方々の執筆によるには論文など10編とシンポジウムを収録しました。

香川学春秋 創刊号 Contents

第14回香川学会紙上載録

基調講演 高松市歴史民俗協会会長 津森明

シンポジウム 真部正敏(さぬきうどん研究会会長)、樫原禅澄(総本山善通寺法主)、佃昌道(日本うどん学会会長)、岩本仟子(郷土料理研究家)、越智繁彬(コーディネーター)

香東川「付け替え」説への疑義 出石 一雄(香川地理学会副会長)

讃岐平野の利水安全度 長町 博(香川土地改良区相談役)

地域の知悉に必要な歴史、民俗、考古学、神話学 津森明(高松短期大学教授)

へんろ俵札の研究  藤井 洋一(香川民俗学会副会長)

へんろ関係文書の一例について  廣瀬 和孝(香川県文化財保護協会副会長)

うどんの歴史 江戸から明治にかけて 佃 昌道(高松大学学長)

満州分村フィルム「大陸へのびる村」の一考察 越智 繁彬(香川学会事務局長)

香川の食材の美味しさ評価 山野 善正(おいしさの科学研究所理事長)、野々上 浩一(おいしさの科学研究所主任研究員)、高橋 伸幸(おいしさの科学研究所研究員)

さぬきうどんをめぐるデータ分析 大藪 和雄(香川大学名誉教授)

マツに依存する鳥類とマツの文化(短報)山本 正幸(環境省希少野生動植物種保存推進員)

表紙絵 小西博子(高松短期大学准教授)

B5判 発行 香川学会、定価 ¥900(税込)    

なお、お問い合わせは、学会事務局までお願いします。

Kagawagaku Society

    香川学春秋第2号
    香川学春秋第2号